googleとスマホと自動車と

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類比するならIBMというよりスマホでは?

IBMはMSになれたか?もし、当時のIBMに先見性と革新性があれば可能だっただろう。少なくとも、技術面やインフラ面では当然ながらIBMのほうが比較にならないほど巨大だった。
スマホメーカーはgoogleになれるか?appleならあるいは?しかし、やはり無理があるだろう。ビジネスモデルが違い過ぎる。
自動車業界なら尚更だ。

時々「スマホメーカーはgoogleに美味しいところを持って行かれている」という議論をみかけるが、とても違和感を感じる。
スマホの競争激化はgoogleのせいか?いや、むしろgoogleのおかげで市場は広がり、OSを自社開発するコストも不要になったはずだ。競争激化は、むしろスマホという製品自体の特性ではないのか?全くPCと同じ構図で、極端な話、OSとキーとなる部品さえあれば、あとは誰でもそこそこのものを作れるということだろう。
その前提で競争に勝つには、ブランディングやマーケティング、生産効率等で差別化するのが王道の経営戦略ではないか。「googleのポジションを侵食する」というのは、そりゃ実現すればすごいことになるが、かなり無理筋の方向転換だろう(appleはそれも狙っているかもしれないが)。

自動車はどうだろう?自動運転はまだしも、自動車会社がクラウドサービスを運用したりアドネットワークを運用したりというのは、スマホメーカーのそれより更に無理がある。だいたいその理屈で言えばこれからの時代、家電メーカーも建設会社も病院も農家も…「あらゆるプレーヤーがgoogleを目指すべき」という結論になってしまう。何しろ「ソフトウェアが(というよりインターネットが)世界を食いつくす」時代だから。
なので、ダッシュボードはgoogleappleにくれてやるとして、自動車業界としてはいかにgoogle等とうまく付き合い、利用し、ユーザに付加価値を提供して利益を得るかを考えたほうがいいんじゃないかと思う。そういうことを上手くやれる企業が突如現れ、今の大手プレーヤーをなぎ倒す可能性は十分にあるだろう。というか、googleappleのようなプラットフォーム側も変わってしまうかもしれない。過去を振り返っても、PCの王者だったMSはスマホでは惨憺たるものだ。このままgoogleappleの天下が続くと考えるほうがおかしい。