サンデルと構造構成主義、ついでに紛争解決請負人

サンデル
「一番良質なフルートは、誰が使うべき?」 サンデル教授が“正義”の話をするときに用いる質問とその回答 | ログミー[o_O]
構造構成主義
「哲学って、なんの役に立つの?」という人にまず知ってもらいたい、”二大原理”のハナシ | ログミー[o_O]
「×(かける)哲学」プロジェクト:: 「信念対立解明アプローチ」とは?〜その1〜

同じような問題を扱っているのだが、サンデルのほうが正義に関する共通認識をつくろうとしているのに対し、構造構成主義は人それぞれ異なる信念(≒正義)を持っているという前提に立っている。日本人的感性からすると後者のほうが受け入れ易い。
というか、構造構成主義というのは日本の哲学者が構築した考え方らしい。しかも30代の。哲学って今も進化を続けてるんだなと気づいたり、哲学に親近感を感じたり。
また、構造構成主義というのは哲学だけでなく、具体的・実践的な手法も提案しているらしい。興味深い。

直接関係はないが、紛争解決請負人のことを思い出した。
第7回武装解除人 伊勢崎賢治さん-その1-あっけなくついえた最初の夢|魂の仕事人|人材バンクネット
この人の言ってることも、目の前の紛争を解決するには正論より駆け引きということで、サンデルよりも構造構成主義に近いと思う。

余談だが、
「過去の例を見ても、10人未満でも、裁くのに10年以上かかる。だから裁けるのは10人以下ですよね。」
「こんなふうに正義を執行しようとすると相当な根気とエネルギーとお金がかかる。その割りにちゃんと裁ける人数はごくわずか。」
この下りをみて、東京裁判ってよっぽど短期間に多大なリソースをつぎ込んだのだなと思った(裁判期間2年半で、有罪になったA級戦犯だけで20名以上だよな)。もちろん、皮肉。