国際収支統計って・・・アホくさい?

震災以降、日本の貿易収支が慢性赤字となり、最近では月次の経常収支も連続で赤字になっているということで話題になっている。
貿易収支や経常収支は「国際収支統計」の中の概念なのだが、この国際収支統計についてちょっと調べてみた(といってもWebでちょろっと調べた程度)。

Wikipedia 見てみると
「一国のマクロ的な経常収支黒字(赤字)は、必ずその国のマクロ的な資本収支赤字(黒字)に等しくなる。ただし、このマクロ的資本収支には「外貨準備増減」を含むものとし、経常収支と資本収支の間の「誤差脱漏」は存在しないものとする。」
と書いてある。つまりB/S、P/Lではなく大福帳のイメージだ。「計上の具体例」を見ると貸借それぞれが国際収支上の科目として計上されていることが分かる。これはBLOGOSかどこかで見た記事にも書いてあった。

で、実際どうなのか、財務省のサイトからデータを入手してみた。
国際収支の推移 : 財務省

ここの「6s-1-1 国際収支総括表【暦年】」を見てみた。

経常収支 + 資本移転等収支 - 金融収支 + 誤差脱漏
を計算してみると実際、ゼロになってた(金融収支だけ何故か「日本にお金が入ってくる」=「マイナス」になっているようだ)。

更にWikipediaには気になることが書かれてた。
「「国際収支が悪化(改善)した」といった表現は、国際収支にはプラスもマイナスもないという意味で、正しくない。また、悪化や改善という表現も、そうなることが好ましいとか好ましくないとかいう価値観を前提としている点で不適切である。正確には「貿易収支(経常収支)が黒字化した」「貿易赤字(経常収支の赤字)が拡大(縮小)した」などと表現すべきである。」
まあ、価値観の問題なので「経常赤字は問題だ」「いや、そうではない」などという議論が発生するのだろう。
だったら国際収支って何なんだよ・・・

とかなんとか書きながらWeb見てたらこんな記事が・・・
「経常収支赤字で日本経済が危ない」は俗説!マスコミ報道に騙されるな | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]

2、3ページ目が間違い無ければ、「経常収支が赤でヤバイ!」なんて議論は全くの時間の無駄じゃないか・・・
ああ、無駄だと分かって良かった。飯食って寝よう・・・